40歳の手塚治虫

1968年には青年誌『ビッグコミック』(小学館)、『プレイコミック』(秋田書店)などが相次いで創刊し、青年漫画が本格的にスタートしており、手塚も『ビッグコミック』に『地球を呑む』『奇子』『きりひと讃歌』、『プレイコミック』に『空気の底』シリーズなど青年向けの作品を手がけている。この時期の手塚の青年向け作品は安保闘争などの社会的な背景もあり、暗く陰惨な内容のものが多かった