25歳の吉田秀雄

日本電報通信社(現電通)に入社。
地方内勤課に配属される

当時のことを吉田は
「当時は広告取引きというものが本当のビジネスになっていない。実業じゃないのだ。 ゆすり、かたり、はったり、泣き落としだ。僅かにそれを会社という企業形態でやっているだけで、まともな人間や地道なものにはやれなかった仕事なんだ。(中略)三年位の間、これはとんでもない事だ、一日も早くこんな商売からぬけ出さねば、これは大変なことになると、実はしょっ中考えておったのだけれども、(中略) そうこうしている内に、だんだん仕事の上でつき合いも出来てくる。顔馴染みも出来てくる。自分自身の私生活までが、その仕事の環境の中に捲き込まれちゃって、抜き差しならなくなったというのが真相だ。」(電通入社二十五周年回顧座談会より)
と語っている。