20歳の手塚治虫

手塚は描き下ろし単行本の形で長編作品を発表できるようになった。
手塚は忙しくなり、これまでに描き溜めてきた長編を基に、学業の傍ら月に1、2冊は作品を描き上げなければならなくなった。

当初は子供向けを意識したB級映画的な作品であったが、1948年の『地底国の怪人』からは悲劇的な展開も取り入れるようになり、SF、冒険などを題材に作品中でさまざまな試みが行なわれた。
同年末に描かれた『ロストワールド』では様々な立場の人物が絡み合う地球規模の壮大な物語が描かれた。
このロストワールドを見て赤塚不二夫は漫画家を志すようになる。